令和元年 9月定例会 建設公安委員会 10月01日-01号

P.1 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 おはようございます。今定例会では、それこそもう行財政改革をはじめとした財政的な、これからどうするのかというふうな議論が数多く出ております。そういった中で、私もそのことに関連して、2点について伺いたいと思います。入札について、行財政改革に絡んで、あまりこの話については本会議場等々で議論が少なかったような気がいたしておりますので、まず、入札制度のことについて、最初に伺いたいと思います。
 行財政改革に絡む公共工事の入札制度の見直しが検討されているということであります。最近の県内建設企業の利益率については本会議場で知事の意向といいますか、入札制度についての考え方が示されました。まず、その利益率の推移について伺いたいと思いますし、全国の他産業あるいは建設業等々の比較できるものと比較して、県内建設企業の利益率というものは今、どういう位置にあるのかについて伺いたいと思います。

P.1 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 県内建設企業の利益率の推移についてでございます。県内建設企業の利益率は全産業平均に比べて常に低い状況にあります。近年ですと、売上高経常利益率は、平成20年度の 0.2パーセントを底に平成21年度以降徐々に上昇して、直近のデータの平成29年度には 4.7パーセントとなっております。この値は全国の建設業とほぼ同水準でありますが、平成29年度の全国の全産業平均の 5.4パーセント、全国の製造業 7.0パーセントよりも低い状況となっております。

P.2 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 今、副部長から答弁を頂きましたけれども、まだまだ県内の建設産業における利益率というものは全国と比べて低く、そして、今でこそ上がってきましたけれども、その前をたどると赤字、マイナスが続いた時代もあります。今聞いた数値というのは、売上高でありますよね。中小企業、下請等々もありますので、売上高別の企業との比較は、いろいろあるわけでありますが、売上高の低い企業というのはまだマイナスだというふうに聞いています。県内産業の、いちばん中枢を占める中小零細といいますか、そういうふうなところに分類される企業の動向というのはいかがですか。

P.2 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 県内建設企業の利益率の水準についてでございます。先ほど述べましたとおり、建設業の利益率は他産業よりかなり低くなっておりまして、より一層適正な利潤の確保が必要かというふうに考えております。
 あと、委員御指摘の規模別についてでございますが、やはり中小零細に行くに従って利益率が下がっておりまして、特に売上高1億円未満の小規模な企業では利益率が依然としてマイナスとなっており、収支改善の必要があるものと考えております。

P.2 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 もう一方で、県発注工事における落札率も随時いろいろな改定があって、県の御努力により上がっている。そうでなくては困るのでありますが、この数値について、最近はどうなっていますか。

P.2 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 県発注工事の落札率の推移についてでございます。建設投資の減少に伴う競争の激化などが影響しまして、県発注工事の平均落札率については平成17年度に94.2パーセントであったものが、平成18年度には91.5パーセント、平成19年度には90.3パーセントと、2か年で約4ポイント低下したということがございます。平成17年4月の、公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)の施行をはじめ、厳しい受注環境下においても建設企業が適切な利潤を確保できるよう、最低制限価格の見直しなどを行った結果、落札率は平成20年度から徐々に回復いたしまして、近年ではおおむね95パーセント台で推移しているところでございます。

P.2 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 いろいろ数値について伺いましたけれども、総じてこの状況です。全国に比べて、まだ他産業より低い、そしてようやく全国の建設業とはまあまあ肩を並べるくらいには回復をしてきた。それで、利益率が、平成29年度で 4.7パーセントと言われましたが、この水準についても、最低制限価格だとかというふうなものが改定されるにつれて、大体落ち着いて、この水準にあるということであります。総じてこの状況というのは、経済的にわが県の中枢をなす建設産業にとって、これは再生産といいますか、持続可能な経営ができる水準にあるのか、ないのか。この判断について皆さんがたは、この水準をどうとらえていて、果たして継続的な経営が可能なのか。規模にもよりますけれども、先ほど聞いたとき、売上高1億円未満の企業の利益率はまだマイナスというふうな状況でありますが、適正な水準であるというふうに考えているのかどうか、その辺のところを伺いたいと思います。

P.3 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 先ほどの県内建設企業の利益率のところでお話ししましたとおり、やはり建設産業の利益率というのは他産業に比べて低いということでございますので、落札率がある程度確保されないと、利益率にはつながらないということでございます。今の水準が適切かどうかということについては、いろいろお考えがあるかと思いますけれども、落札率については、やはり一定の水準が必要であり、最終的には今後とも他産業並みの利益率が出るように持っていくべきではないかというふうに考えております。

P.3 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 最低制限価格をはじめとした低入札価格対策の結果、努力の効果が、その当時に比べてだんだん、少しずつではありますが回復をしてきているというふうな、やっとそのような状況にあるわけであります。改めて聞くものですが、この予定価格の91パーセントという最低制限価格の基準は、どのような経緯で、そしていつごろという辺りも含めて、設定されたものなのかについて、伺いたいと思います。

P.3 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 現在、予定価格の91パーセントということで、最低制限価格を設定しておりますが、その経緯についてでございます。平成21年12月までは最低制限価格については下限及び上限を設けて対応してきたところでございますけれども、いわゆるリーマンショックや急激な公共投資の抑制など、本県建設産業を取り巻く経営環境が過去に例のないほど極めて厳しい状況になったことで、さらなる競争激化等経営の悪化が憂慮される事態であったことから、平成22年1月に最低制限価格を予定価格の90パーセントとしたところでございます。また、現行の91パーセントにつきましては、第二次・新潟県建設産業活性化プランの目標である、本業強化と収益性の確保ということを踏まえまして、平成23年4月に90パーセントから91パーセントに引き上げを行ったところでございます。

P.3 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 入札制度について、いろいろな議論が庁内でもなされているということです。これは、国土交通省が今年4月でありますが、県と少し制度が違うみたいなのですけれども、低入札価格調査基準の範囲を予定価格に対して、それまで70パーセントから90パーセントだったものを、75パーセントから92パーセントに設定して、上限も下限も上がっているということです。この引き上げを行ったということで、これに基づいて、県警察ではどうも入札改革を行ったというふうに聞いているのです。国土交通省におけるこの引き上げはどのような背景、理由によって、上限も下限も引き上げが行われたのか。これもいろいろな考え方がある中で、やはり国土交通省がこういうふうに決めたと。そしてそれで、県警察も現状やっているというふうなことですが、そのことについて伺いたいと思います。

P.4 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 国土交通省におけます低入札価格調査基準の引き上げについてでございます。国の改定前の上限90パーセントでは、工事品質の確保と従業者の処遇改善に必要とされる適正な利潤の確保が困難であるということから、上限をこのたび90パーセントから92パーセントに上げたということが、いちばん大きな理由だというふうに聞いております。したがいまして、今後も状況に応じてそういった見直しが行われるものと認識しております。総務省、それから国土交通省からは、各地方公共団体に対しまして、今回の国土交通省の見直しを踏まえて、最低制限価格を適切に見直すよう、ダンピング対策のさらなる徹底を図るよう要請がなされているところでございます。

P.4 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 ずっと答弁を聞いているわけでありますが、県警察がこのたび、一部工事について、今ほど申し上げました国土交通省の改定に倣って最低制限価格の見直しを行った結果、落札価格が下がって経費縮減を図ったというふうな話が大きく報道されているという現状があるわけであります。この件については、今ほどからいろいろとお伺いしている中で、県内建設企業は、人手不足も伴って、まだ非常に厳しい経営環境にあるわけでありますが、そういった中で、この対応について、土木部はどういうふうに率直に受け止めているのでしょうか。

P.4 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) このたびの県警察の見直しに係る対象工事は、従前から複数社が最低制限価格と同額で入札をしまして、くじ引きが多発していたということでございまして、土木部の発注工事と単純には比較できないものと考えております。

P.4 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 答弁はそれだけでしょうか。ちょっと今までの答弁を聞いていると、皆さんがた土木部の思いというのは、どうなのかと。県警察の見直しの決め方、あるいは落札価格が下がったというふうなことについて、それによる企業の経営への影響だとか、その辺について、どう思っているかということです。これは、県経済、あるいは企業経営にという意味で適正なのかということを含めて伺いたいと思います。

P.4 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) このたびの県警察の最低制限価格の見直しにつきましては、先ほど申し上げたとおり、県警察の工事は、最低制限価格を予定価格の91パーセントとした場合に、土木部で行われている工事とその仕様は若干異なっておりまして、県警察では、結果的に業者の利益が十分確保されるという判断がなされたものと聞いております。また、その結果、業者が最低価格で横1列に応札しているという状況であるという認識でございます。
 一方、土木部の工事につきましては、国等で決められている基準に基づきまして、予定価格、いわゆる設定価格を出したうえで、そして適正な設定価格になるように、さまざまな観点から設計に合わせた適正な仕様で完了検査、現場管理等を行うという工事になっております関係で、結果的に、企業としてはそういった取組を行うことによって、最低制限価格ではなかなか利潤が出ないということで、それを上回る価格で応札をしているという状況でございます。
 したがいまして、なかなかよその所属のことは申し上げられませんけれども、適正な利潤の確保ということが常に考慮されるべきものでございまして、今回の県警察の対応というのは、適正な利潤がどういう水準で得られるかという中で、見直しを行ったものと考えておりまして、土木部とは若干違うのかなと考えております。

P.5 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 それ以上のことは、皆さんは言いづらいのだろうと思いますし、またいろいろな思いは皆さんがたにあるのだとは思いますが、その辺は県行政をつかさどっていかなければいけない、総体の中でいろいろなことを考えていかなければいけないというふうなこともあるのだと思います。
 私は、そもそも行財政改革の、お金がないからということの中で、予算編成で、入札制度の改革というか改正です。これはやはり予算の議論とは別個のものであって、完全に性質が違い、切り離してと。入札については常々やはりいろいろなことを、皆さんがたが今おっしゃるようなことを勘案しながら決めていくものだと思っています。この予算のことについて、行財政改革の中でこの話が混ざって出てきていますが、それはやはり同一に議論すべき問題ではないのではないかなというふうに思っているのですけれども、皆さんがたのその点についての見解はいかがなものなのでしょうか。伺いたいと思います。

P.5 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 入札制度と予算削減についてでございます。入札は、予算を執行する段階の仕組みでありまして、競争性、公正性、透明性を大前提とした適正な価格で応札していただくことによりまして、工事の品質低下を防止し、受注者が中長期的に担い手を確保・育成するために必要な適正な利潤を確保することを念頭に置き議論するべきものと考えております。したがいまして、今回、委員より御指摘ありましたように、県財政の確保の観点から議論するべきものではなくて、入札制度はそういった県財政の予算削減の議論にはなじまないのではないかなと考えております。

P.5 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 一言最後に申し上げ、皆さんがたにまたお聞きいたしますけれども、平成18年ごろは、先ほどのいろいろなお話があり、建設投資が減ったときなのです。縮減といいますか、ダンピング問題が非常に強くなったときで、本県の建設投資がピークの約6割まで減少した時期であります。予定価格を大幅に下回るようなダンピングで、全国的に談合等々が問題になった時期なのです。それで、これは、大変な問題だというふうな意識を持って、この工事の品質確保、そして建設産業が、先ほどから申し上げているとおり、わが県に占める重要性、経済的にも重要な産業だと。そこで、最低制限価格の引き上げを含む入札改革について、国はじだんだを踏んでいたわけでありますが、わが自由民主党がいろいろ調査をさせていただき、提案をさせていただいた経緯があります。
 平成18年10月に、皆さんがたにそのときの資料をお届けしているのですが、けっこう国土交通省北陸地方整備局へも行ったり来たりしながら資料を整えて、工期がこうすると短くなるとか、いろいろな品質の面で問題があるというふうなことで、改善策の提案をいたしました。これは全国的に非常に注目されて、その後、皆さんがたの努力、それから公共工事設計労務単価等々がたび重なって引き上げられた等々があって、今、本当に、何回も言いますけれども、売上高が低いほうの企業の利益率はまだマイナスといった中で、ようやく少し何とかやっていけるかなと。それでも除雪等々を含めると、もうこれ以上利益率が減ったりするとやっていけない、もう廃業するというふうな声が非常に多いのです、正直に言うと。入札制度もこういうふうに報道に出されたものですから、建設業界のほうも正直に言って、ものすごい気にしています。
 ですので、私は、今言われているような入札制度の改正というものは、どちらかというと、私どもは本県のそのときのいろいろな状況に敏感に対応しながら、皆さんがたとともにやってきたのです。利潤がこれ以上低くなるような改正をされたのでは、建設産業はもちません。それと同時に、皆さんがたも非常にやりづらくなる。利益の少ないところでは仕事をしません。ダンピングしかない。そうすると、まあまあ、こちらはこれだけ取りたいというふうな、いろいろなことが起きてくるのだと思います。
 今回答弁した知事も利益ということを言い出しているのです。やはり適正な利益を図るための改正ではなく、改悪とあえて言わせていただきますが、改悪は避けるべきだというふうに思っています。
 先ほど副部長から答弁がありましたけれども、入札についてこうあるべきだという話が本会議場でされました。今、副部長が答弁されたそのとおりでありますが、入札制度を皆さんがたが総体的に所管しているわけでありますけれども、これは本当に真剣に考えていただいて、今後、私が今申し上げたようなことを含めて、どう対応していくか。これからどう対応するかについて、最後に、伺いたいと思います。

P.6 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 最低制限価格の見直しでございますけれども、委員御指摘のとおり、平成17年、平成18年は、建設投資が非常に減って、全国的にも建設産業が厳しい状況にあったと。特に本県においては、それ以上の厳しい状況にある中で、これまで、委員の皆様を含めて御努力いただきまして、災害ですとか除雪、地域の安全・安心の守り手である、また、地域経済の雇用を支える建設産業が適切な利潤を得られるように、県としては制度の見直しを行ってきたところでございます。今後も土木部といたしましては、やはり適正な競争を通じて工事の品質確保、建設産業の持続的経営体制づくり、それから今回、知事からもお話がありましたように、財源の有効活用ということでバランスのよく取れたよい入札制度となるよう検証したうえで、対応を検討してまいりたいと思っております。
 特に、今回の、低入札価格調査基準の範囲の上限、下限を国が上げたということは、先ほど申しましたとおり、予定価格の90パーセントというのは適正な利潤を得るには少し低いということで上げたものでございまして、基本的には、そういう建設産業の適正な利潤確保という方向で動いております。ですので、特に、小規模の企業が受注するような事業というのは、今回の率で言いますと少し下がってしまうと。一方で、大きな企業が受ける大規模工事は、国などは特にそうなのですけれども、先ほど申したとおり、90パーセントより、やはり上ではないと利潤確保ができないというふうな水準でございます。そういったこともあって、現在、国のほうは中小企業に配慮して上のほうは若干、本当はもう少し上かもしれないのですけれども、91パーセントということで、全体で一定の利潤が、特に中小企業のほうに利潤が行くようにというふうな、設定をしています。そういうことも含めて、今後とも建設産業に適正な利潤が得られるように、いろいろな検証をしながら対応を検討してまいりたいと考えております。

P.7 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 それではもう1点は、要点だけの質問にします。新潟県行財政改革行動計画(案)の中で、一般公共事業、県単公共事業は令和2年度当初予算を10パーセントの削減ということなのですが、わが県は老朽化対策等々をはじめ、いろいろと道路、河川、砂防等々一般公共事業と称するようなものについて、県民の要望が非常に高いといった中で、県民からの要望に対して相当の精査をしなければいけない実態がある。ものすごい影響が出てくるというふうに思っているのですが、どう対応していくかについて、知事は選択と集中などと言っているのですけれども、それだけでは済まないと思います。選択と集中というのは非常にいい言葉なのだけれども、集中させて削っていくという意味ですから。ですから、その辺のところをどう対応するのか伺いたいと思います。

P.7 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) このたびの行財政改革における公共事業削減等でございますけれども、土木部といたしましては、自然災害等から県民の安全と安心を守るための防災・減災対策の緊急性、重要性は厳しい財政状況の中であっても変わらないということでございまして、限りある予算を効果的に活用し、最大限の成果が得られるよう、今後も取り組んでいく必要性があると考えております。そのため、創意工夫をしながら効果的に事業を進めることに加えて、有利な財源を活用して必要な予算を確保するため、さまざまな機会をとらえて国に補助金等の増額を要望してまいりたいと考えております。

P.8 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 部局枠事業の維持管理費は今年度当初予算比の95パーセント以内、維持補修費については90パーセント以内ということになっているのですが、特にインフラ系の県民生活にじかに影響のある河川、道路の維持管理、補修等々と。こういうふうなものは国の防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策でも対応はできているようになって、その辺が、今、話を聞いたいろいろな国との調整というか、工夫するべきところになってくるのだろうというふうに思っております。これらの削減もしなければいけないということですが、具体的にどう影響していきますか。

P.8 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 予算が削減されますと、道路の損傷に対する修繕の先送りですとか、河川の伐木の頻度が減少する等の影響が出てくることがあるかと思いますけれども、創意工夫をしながら効果的に事業を進めることで県民生活に与える影響が最小限となるよう取り組んでまいりたいと考えております。

P.8 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 だから、どのように創意工夫を具体的にしていくのかという話をお伺いしているわけです。いかがですか。

P.8 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) この行動計画案の95パーセントとか90パーセントのマイナスシーリングというものは、部局枠事業を積算するためのシーリングであると聞いておりまして、部局枠の中におきまして、内部運営的経費を節減するなど、まずはできるだけ部局枠の中での維持補修、維持管理に関する予算を確保するというのが第一であります。そのうえで、効果的に事業を進めて対応していきたいというふうに考えております。

P.8 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 維持管理費についても土木部の経費については、電気代とかは固定されていると。ほとんど減らしようがないというふうなことなのでありますが、その契約内容の見直し、あるいは効果的な執行の工夫等を行うことにより縮減に取り組む余地はあるというふうに知事は答弁しているのですけれども、土木部が所管するものの内、5パーセント削減というのは、正直言って最初から無理なのではないかというふうに思っているのです、正直な気持ちとして。これはどうなのですか。できるのですか。
 というのは、絶対にできないものをどう考えても、それこそ選択と集中をしようが、何をしようができないものは最初からできない。それは固定経費を除いてなどという話がまた出てくるとほかの事業に響くので、その辺はないようにしてほしいという意味も含めて言っているのですが、できるのですか、できないのですか。
 その辺のところと、どう対応していくか。これはどう工夫をしていくかというよりも、同時に、総務管理部財政課とかに、これはできないというふうなことを率直に、また、なぜできないのかを含めてきっちりと、できないものはできないと言うべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

P.9 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 委員御指摘のとおり、契約済みの指定管理料ですとか法定点検費用、それから光熱水費という固定費というものがシーリングの対象にかかっております。結果的には、それを除いた経費を中心に削減をしていかなければならないというふうに考えておりますが、現時点では大変厳しいというような状況としか申し上げられないので、今後、さまざまな検討をする中で対応してまいりたいと思います。

P.9 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 今の段階では、それ以上の答弁はなかなか難しいのだろうというふうに思っています。
 それから直轄事業について、これも大変だと思うのですが、我々は、特に日本海沿岸東北自動車道だとか、あるいは大きいもので大河津分水路等々を、新潟県は含んでいるわけですが、そこは県だけではできませんよね、絶対に。それこそ財政も知事も含めてなのですけれども、これらは、国との関係で、日本海沿岸東北自動車道に関しては日本海国土軸、あるいはその他の地域高規格道路とかいろいろなものとして、直轄事業については県土の重要な事業ネットワークも形成しているということになっております。それから河川等々、大河津分水路などは広域的に県民の安全・安心の確保に作用してくる。そういう事業が圧倒的に多い。全部と言ってもいいくらいでありますが、ここはやはり別枠ですよね。本当にそのように思うのですが、いかがですか。どういうふうに対応していきますか。

P.9 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)

◎吉田誠吾副部長(土木部) 委員御指摘のとおり、国直轄事業というのは県民の安全・安心につながる事業ですとか、県土の骨格となる交通ネットワーク事業等を推進していただいている事業でございまして、県でできないようなものを国のほうにやっていただいているということでございます。今年の5月におきましても、政府要望におきまして、知事自らが当時の石井国土交通大臣にそういった県土の安全・安心、それから地域活性化につながる事業の推進をお願い、要望をしたところでございます。そのため、厳しい財政状況のもとであっても、必要な予算を確保してまいりたいと考えております。

P.9 ◆質問 小野峯生委員

◆小野峯生委員 最後にしますが、当初予算に対する考え方です。これは、今日の日本経済新聞に何か少し載っておりますが、経済対策として補正予算も、やはりいろいろな意味で消費税の引き上げから対策を打たなければいけないという話はあるといった中で、その一環として、老朽化対策等々、あるいは国の3か年の緊急対策は、来年で終わるわけでありますけれども、その継続等をと。先ほども申し上げましたけれども、そちらに振り替えて工夫をしながらやっていく。一般財源を減らすということですから、その部分を振り替えていくということはこれからもっともっと、今までもそうやっているのですが、必要になってくる。一般財源を10パーセントでも削減をしつつ振り替えていくと。その分、事業量としては、ある程度の確保はできるといったところでますます崩していかなければいけないということと。
 それから、国には3か年の緊急対策の継続を十分要望してもらっていますが、そのことと、補正予算等々に対する考え方です。これは、もう一般財源がないから補正予算も含めてつきあえないよというふうなことなのかどうかです。この辺がやはり問題になってくると思うのです。なかなか皆さんがたは答弁できないかもしれないですが、そこはきっちりとと。今は、答弁でその部分は言っていただかなくてけっこうです、補正予算等々に対するはっきりした対応というのは。でも、基本的な皆さんがたのスタンスは伺いたいと思います。それから、振り替えだとかというふうなものに対する、より一層の工夫等々について、伺いたいと思います。