令和6年6月定例会 建設公安委員会 - 07月02日-01号

P.1
◆小野峯生委員 おはようございます。それでは、私のほうから、今ほど説明がありましたけれども、液状化に対する被災地の復旧についての支援事業の話がありましたけれども、私のほうからは、今回の能登半島地震でも、あるいは一昨年の私どもの地域の土砂災害等々が頻発しております。そういうふうなことも含めて、1点は土砂災害について、あるいは緊急輸送道路について伺いたいというふうに思います。
土砂災害についてでありますが、土砂災害防止法っていうのが、当然、あるわけでありまして、それに基づいて土砂災害のおそれのある区域の基礎調査を行って、その結果を基に土砂災害警戒区域などの指定を行って、県では法改正も随時あるんでありますが、それに基づいて公表を行って、住民等々にまた市町村も含めてですが、どういうふうなことになっているかっていう内容を公表して、災害に備えると、いざというときに備えるということを行っているわけでありますが、今年の5月31日現在の指定状況を見てみますと、警戒区域は1万 4,116か所で、その中のレッドゾーンと称するものでありますが、特別警戒区域、これが 8,949か所というふうに公表をされているわけであります。
国において、やはり、私が申し上げたことも含めて、最近、非常に土砂の崩壊等々被害が頻繁に起こっている。そういった中でも、土砂災害の警戒区域の外、外と言ってもいろいろあるのですが、いわゆる外で起きているケースが散見をされてきたということから、令和2年の8月でありますが、土砂災害防止法の基本指針、これを見直して、より詳細な測量データに基づく地図を用いる、あるいは区域指定を早期に完了させることなどの改正を行っているところでありますけれども、本県においては、2巡めの調査に入っているというふうなことでありますが、その調査計画、調査方法等々、いろいろ改正があるわけでありますが、どういうふうに行っているのか、現状について、まず、伺いたいと思います。

P.2
◎逢坂康之砂防課長 2巡め調査における調査方法等についてでございます。2巡め調査につきましては、状況確認調査、それで、次の段階で行う既指定箇所調査、新規箇所調査の3調査で構成されているところでございます。まず、状況確認調査につきましては、委員御指摘の詳細な測量データ、これは国土地理院の5メートルメッシュの数値標高モデルを通常使いますが、こういったデータとか、また、航空写真などで県内全域の地形状況や人家等建設物の立地状況を把握いたしまして、土砂災害が発生するおそれのある箇所を既指定箇所と新規箇所に分けて抽出いたします。
次に、既指定箇所調査につきましては、警戒区域が指定済みであることから指定見直しのための調査を行うものでございます。具体的には、砂防堰堤(えんてい)等の土砂災害防止施設が設置された箇所や地形条件が変化した箇所、また、人家の増減が生じた箇所、こういった箇所の区域を見直すものでございます。
次に、新規箇所調査につきましては、新たな警戒区域の指定のための調査を行うものであり、調査内容といたしましては、1巡めの基礎調査と同等な内容を行うものでございます。以上でございます。

P.2
◆小野峯生委員 詳細な測量データに基づいて、今、やっと新規箇所とかそういうふうなものについて、分けてやっていると、やり始めているということなのですが、この指定等々、調査の計画、調査方法等今、説明願いましたけれども、これは2巡めの調査、大体あとどれくらい、今、途上だと、どのくらいかかる予定なんでしょうか。その辺について伺いたいと思います。

P.3
◎逢坂康之砂防課長 現在、令和2年度から新規箇所調査のほうを行っておりまして、現在、箇所の抽出を行っている最中でございまして、ちょっとまだいつまでというのはこちらでは申し上げられない状況でございます。

P.3
◆小野峯生委員 それで、新規の箇所、調べが2巡めが始まっているということなんですが、およそも見当もつかないというふうな状況なんでしょうか。それとも、何年に1回というふうなものもあるわけだと思いますが、そういうふうなものの範囲内というか、あと、まあまあ五、六年はかかるよとか数年だと、あと2年だと、その年単位でいうと大体どのくらいになるのですか。

P.3
◎逢坂康之砂防課長 新規箇所の箇所把握については、本年度中には把握したいと考えているところでございます。

P.3
◆小野峯生委員 今、詳細なデータ等々に基づいて、そうすると、標高の差であるとか傾斜度等が分かってくるというふうに思っておりますが、その詳細なデータによって新たに加えられた調査内容っていうのは、具体的にどういうふうなことなんでしょうか。伺いたいと思います。

P.3
◎逢坂康之砂防課長 先ほども触れましたが、状況確認調査におきまして、詳細の測量データを活用することによりまして、1巡め調査で判読困難でございました急傾斜地の傾斜度、高さ、渓流の勾配(こうばい)、谷地形等がより正確に把握することができ、これによりまして、新規箇所の抽出が容易になるというところでございます。

P.3
◆小野峯生委員 その辺が非常に今回の法改正でやっぱり新たに、今まで分からなかったところ、そういうふうな災害が出ているというふうなことで加えられている大きな点だということなんですが、本県において、これまでの指定区域外で土砂災害の被害状況はどんなものがあったのか、どれくらいあったのかということを伺いたいと思います。

P.3
◎逢坂康之砂防課長 土砂の到達が土砂災害警戒区域内かどうかが確認できる、平成30年以降に発生いたしました土砂災害発生件数、 336件を対象にちょっとお話しさせていただきたいと思います。土砂災害 336件の内、警戒区域外で発生したものが 100件、約3割でございます。警戒区域内で発生いたしまして区域外まで土砂が到達したものが10件、約3パーセント。その他 226件につきましては、警戒区域内で発生いたしまして、土砂が区域内にとどまったものでございます。

P.3
◆小野峯生委員 そうしますと、平成30年以降と言われましたが 336か所の内、警戒外が 100件と。外まで土砂が、警戒区域、その辺、もう一度ちょっと教えていただけますか。

P.3
◎逢坂康之砂防課長 失礼いたしました。土砂災害警戒区域外で発生した 100件については、これはもともと土砂災害警戒区域に指定される条件に合致していない箇所が多くて、基本的に土砂災害警戒区域に指定されていない箇所が 100件でございます。土砂災害警戒区域に指定されていて、それが土砂災害警戒区域外に到達したものが10件でございます。

P.4
◆小野峯生委員 ということは、つまり、 336か所の内、 110件が、まあまあ新たなものでということで出てきたということの理解でよろしいかというふうに思っておりますが、この新たな指針に基づいた調査とそれまでの調査での箇所数は、今、どう変化しているのか。だいぶ増えていると思いますが、警戒区域の指定への、またその反映、どのように反映していくのか、その辺について伺いたいと思います。

P.4
◎逢坂康之砂防課長 箇所数の変化についてでございますが、新たな指針に基づいた2巡め調査におきまして、土砂災害防止施設が設置された箇所や、豪雨等で地形条件が変化した箇所を中心に、まず、既指定箇所調査っていうのを進めておりまして、これが 112か所実施しているところでございます。

P.4
◆小野峯生委員 もう一回。

P.4
◎逢坂康之砂防課長 すいません。新たに、その2巡め調査によって 112か所、調査を実施しているところでございます。

P.4
◆小野峯生委員 警戒区域の指定への反映というか、そういうふうなものについての基本的姿勢っていうのはどんな感じになりますか。

P.4
◎逢坂康之砂防課長 土砂災害警戒区域、1巡め完了時点っていうのが、先ほど委員が言われたように、令和元年5月末時点と現在の令和6年5月末時点を比べますと、土砂災害特別警戒区域、これはレッドゾーンと言われているものですが、こちらは土砂災害防止施設、堰堤とか急傾ののり枠とか、そういうのが整備されたことによって、レッドゾーンは34か所減っているところでございます。
それと、土砂災害警戒区域数、これはイエローゾーンと言われているものでございますが、こちらについては、地形条件等の変化がありましたので、その後、2巡めの基礎調査を行いまして、6か所増えているところでございます。

P.4
◆小野峯生委員 ぜひ、それを、その指針だと速やかにまた公表しながら、そして備えるようにというふうなことが趣旨というふうに理解をしているのですが、その辺のところもしっかりまた把握をした中で、また公表しながら、これまた公表しても住民に知らせないとなかなか動かないという、法の趣旨がなかなか理解されていないというふうなこともあると思うので、しっかりとその辺のところは対応していただきたいというふうに要望させておきたいと思います。
次に、一部関連もするのですが、緊急輸送道路についてでありますが、このことについても今回の能登の関係の地震等々で緊急道路ももう寸断されてしまったというふうなことがあるのですが、その緊急輸送道路の指定についてでありますが、今年の3月なんですが、社会的情勢、よくあれなんですが、道路網の変化を踏まえた適切な指定を行うため、最新の道路網や道路計画防災拠点の現況等に基づく全面的な時点修正を県で行ったということなんですが、その中身は1次、2次、3次の緊急輸送道路で合計で3,540.33キロのこの内、県管理道路について、県管理道路の総延長 5,400メートルあるわけでありますが、その1,960キロを指定ということで、県管理道路のおよそ36パーセントが緊急輸送道路に指定と。今回のこの3月で改正していると。適切な指定を行うためと言って改正をしているわけですが、具体的に、何か社会的情勢だとか道路網の変化を踏まえた適切な指定と、何か、まあまあ具体性があまりないような表現なので、どのような視点で行ったのでしょうか。その辺、分かりやすくお知らせ願えればというふうに思います。説明してください。

P.5
◎水上淳道路管理課長 緊急輸送道路修正に当たっての視点についてでございますが、今回の時点修正は、前回改定以降の、例えば、バイパスの新設等による道路網の変化や、あと、防災拠点の新設や移転、統廃合など、そういった最新の社会状況の変化を反映させ、災害時の応急対応をより円滑に行うという視点で緊急輸送道路の見直しを行ったものです。具体例といたしましては、令和6年3月に済生会新潟県央基幹病院が開院したことや、佐渡市にある佐渡西警察署と佐渡東警察署が佐渡警察署に統廃合されたことに伴い、そこに連絡するための道路を緊急輸送道路に追加するなどの見直しを行ったものです。

P.5
◆小野峯生委員 なるほど。バイパスの新設、行政拠点統廃合とかと言うんでありますが、その中の、もっと言うとというか、具体性を見たことを言うと、県央基幹病院だとか警察の統廃合だということなんですが、こっち言っちゃうとまたわきにそれるというか、なので、具体的にどれくらい、今までの緊急輸送道路の指定から延長されたのでしょうか。そこはどんな感じになっていますか。

P.5
◎水上淳道路管理課長 緊急輸送道路の延長増でございますが、県内全体では、約 169キロ延伸しました。その内、第1次緊急輸送道路が54.4キロ、第2次が55.2キロ、第3次が59.3キロというふうになっております。また、この内、港湾道路を含めた新潟県が管理する道路では、約98キロ延長し、その内、第1次緊急輸送道路が42.6キロ、第2次が23.1キロ、第3次が31.8キロとなっております。

P.5
◆小野峯生委員 それと、そうすると、1次、2次、3次とも延長を図っているということなんですが、その増えた部分、全体を含めてと比較でもいいんですが、緊急輸送道路における橋梁(きょうりょう)だとかいろいろ問題になっているんですが、いわゆる耐震化だよね。橋梁、その現状っていうのはこの増えた部分があるんですが、それについて追いついていっているのかどうか。県では緊急輸送道路の橋梁は重点的に先に整備するというふうなことになっているんですが、特に、今までまだなっていない、今までの緊急輸送道路でもまだ 100パーセントでは、多分、ないんだろうというふうに思っているのですが、その辺のところと、今回の伸びたところの緊急輸送道路について、橋梁等々の耐震化はどの程度になっているんですか。教えていただけますか。

P.6
◎水上淳道路管理課長 緊急輸送道路における橋梁の耐震化の状況でございますが、橋梁の耐震化につきましては、災害発生時に緊急輸送道路の被害や第三者被害を最小限にする必要があることから、県といたしましては、まずは落橋や倒壊を防止するという対策を実施しております。今回の見直し前に緊急輸送道路に指定されていた区間にある橋梁については、落橋や倒壊を防止する対策は完了しております。今回の見直しに伴い、新たに指定した区間にある橋梁の内、落橋や倒壊を防止する対策が必要な橋は約20橋あります。今後、対象となる橋梁の現地調査などを行って、必要な対策を進めてまいります。加えて、落橋や倒壊を防止する対策が完了した橋梁におきましても、被災後速やかに緊急車両の通行が可能となるよう、さらなる耐震化に取り組んでまいります。

P.6
◆小野峯生委員 20橋って言ったかな。があるというふうなことで、今後、進めていくということなんですが、これやっぱり速やかにやってもらわなきゃ困るということになるんですが、大体、これから調査を始めるということなので、どんな感じでの目標を立てているんですか。

P.6
◎水上淳道路管理課長 まず、現地調査につきましては今後速やかに行いまして、あと、その橋梁の状況把握と、必要があれば設計とかを行わなければなりませんので、そこにはちょっとまだ数年がかかるかなという形で考えております。

P.6
◆小野峯生委員 でも、数年っていう、まあまあ三、四年っていうことかな。そういう理解でよろしいですか。

P.6
◎水上淳道路管理課長 すみません、ちょっと、状況の把握を今、しているところですので、ちょっと橋の数によって変わってくるところがありますので、橋の状況を確認して、なるべく速やかに行いたいと思っております。

P.6
◆小野峯生委員 ぜひ、速やかに、早急に、ひとつ大事なところなので、お願いを申し上げておきたいと思います。
それで、緊急輸送道路が、今度、土砂災害、さっきのあれですが、土砂災害区域内を通っていると。それで、土砂災害によって、土砂が崩れたことによって寸断されているところが、今回、だいぶあったということなんですが、そのおそれのある箇所っていうのはどのように把握をされているか、どのようになっているか、その対応策はどうするのか、その辺について伺いたいと思います。

P.6
◎水上淳道路管理課長 土砂災害警戒区域内の緊急輸送道路における土砂災害の対応についてでありますが、道路における土砂災害の危険箇所につきましては、すべての道路のり面において災害履歴、あと、点検の結果に加えて、日常のパトロール、住民からの通報等により状況の把握に努めているところです。土砂災害警戒区域内の緊急輸送道路の危険箇所につきましても、これらパトロール等で状況を把握することとしております。これまで把握した危険箇所につきましては、砂防課等と連携しながら逐次、のり面工事等必要な対策を実施してまいりました。引き続き、危険箇所の把握や対策を着実に進め、緊急輸送道路を含めた道路交通の安全確保に努めてまいります。

P.7
◆小野峯生委員 それはパトロール、状況によって砂防課と連携をしながらやっていくっていうのは分かりましたが、その箇所に、どれくらいの箇所があるんですか、その崩れのおそれがあるっていうの。それ、箇所数を把握しないとどうしようもないと思うんですが、そこら、いかがでしょうか。

P.7
◎水上淳道路管理課長 すぐ、近々に崩れるとか、そういうふうなところは今、把握はしておりませんけれども、当然、危険箇所ということでありますので、状況の把握に努めていきたいと思っております。

P.7
◆小野峯生委員 それは状況の把握は分かったのだけれども、現実に、じゃあ把握は、まだできていないっていうことの理解でよろしいんですか。その辺が納得できないんだよね。状況を把握できて、箇所数だって分からなければどうしようもない、対策も立てようがないんだから、そこの、どれくらい今あるのっていう話をしているんであって、そこは、何で把握をしていないのか、何で答えられないのか、その辺のところはどうなんですか。言えないっていうことなのか、どういうことなの。おれのほうが間違ってんか。

P.7
◎水上淳道路管理課長 道路といたしましては、一応、危険区域とかいろいろあるんですけれども、それを道路管理者の目として、それで、全部今、パトロールとか点検とかしているのですけれども、その中で、近々に今、崩れて危ないと、すぐに崩れそうなっていう状況のところは今はないんですけれども、ただ、そういう危険箇所とか、あと、そういうのは土砂災害区域のほかにもちょっといろいろあるものですから、そういったところを今後、工事していくような形になりまして、その土砂災害警戒区域の箇所で何か所というようなところまでは、すみません、ちょっとまだ把握していないところでございます。

P.7
◆小野峯生委員 分からないと、把握していないということでありますが、最後になりますが、今の話にも直結をする話なんでありますが、大災害時において、道路復旧計画、いわゆる道路啓発計画っていうのを策定していなかったというふうなことで、マスコミ等々にはこのエリア、いろいろ掲載があるわけでありますが、議論が始まったというふうに聞いているんですが、まあまあ速やかに実効性のあるものにしてほしいと考えているのですが、今、今後の方針ですよね。県も入ってやっているので、今後の方針、スケジュール等々について、伺いたいと思います。

P.8
◎水上淳道路管理課長 道路啓開の今後のスケジュールについてでございますが、今年の2月と3月に協議会を2回開催しております。その中での方針といたしまして、緊急車両の通行のための最低限のがれき処理や簡易な段差修正等により応急復旧を実施する前に救援ルートを確保するという基本方針に加えまして、能登半島地震での対応を踏まえた計画を検討することとしているところでございます。現在の進捗(しんちょく)といたしましては、今年4月以降に県別のワーキンググループなどにおいてルート選定など、実務的な検討を鋭意進めているところであり、引き続き、国など関係者と連携を密にしながら、道路啓開計画の速やかな策定に向けて早急に議論を深めていきたいと考えているところでございます。