P.2 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 私のほうから説明させていただきます。今、それぞれ私どもがこの常任委員会として提出を求めている資料は、情報公開請求とかというふうな法に触れるものでは、一切ございません。中身は。ただ、もちろん個人としても、会派としての請求もいたしており、私どもの手元にその資料はございますが、この審議の意義やその審議を深めるために、そういう資料を常任委員会として正式に提出を願いたいということでありますから、御理解願いたいと思います。
P.2 ○議長 宮崎悦男委員長
○宮崎悦男委員長 ただいま、小野委員から、情報公開請求に基づくものではないということで発言がありましたが、大渕委員、よろしいでしょうか。
それでは、本委員会として要求するに御異議ありませんか。
(「異議なし」との声あり)
御異議ないようでありますので、ただいま申し出のありました資料について、4日水曜日午後5時までに提出するよう、本委員会として公安委員会に要求することとし、伝達方法につきましては、委員長に御一任願います。
これより、土木部関係の審査を行います。
まず、追加議案及び配付資料について、説明願います。
P.2 ◎答弁 中田一男土木部長
◎中田一男土木部長 (別添「新潟県議会定例会議案(2月27日追加提出)」、「令和元年度補正予算説明書(2月27日追加提出)」、「新潟県流域下水道事業の公営企業会計への移行について」、「新潟県流域下水道事業経営戦略(案)(概要版)」及び「新潟県流域下水道事業経営戦略(案)」に基づき説明)
P.3 ○議長 宮崎悦男委員長
○宮崎悦男委員長 これより、ただいまの説明と前定例会における委員会の要望・意見に対する処理状況及び付託議案等について、一括して質疑を行います。
P.3 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 おはようございます。では私のほうから、若干質問させていただきたいと思います。
まず、入札制度の見直しについて伺いたいと思います。県はこのたび、いろいろな行財政改革等々も含めて、そういった中で入札制度の検証のために外部有識者による会議を立ち上げております。2月5日に第1回の会議を開催したというふうな報道もあり、まだ継続して開催しているわけでありますが、この会議の設置の目的について、まず伺います。
P.3 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)
◎吉田誠吾副部長(土木部) 低入札対策等検証会議の設置目的についてでございます。昨年4月に国土交通省の直轄工事の低入札対策の改定を契機といたしまして、全国都道府県においても同様の見直しの動きが広がっているところであります。また、昨年10月に策定いたしました新潟県行財政改革行動計画で、普通建設事業の契約手法の検討を行うといった点を踏まえまして、今後の低入札対策等の方向性につきまして、有識者から御意見を頂くため、設置したものでございます。
P.3 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 国土交通省をはじめ、最近における低入札制度の状況等々が非常に問題視されていて、これからいろいろとまた改善をしていくと。いい方向で改善をしていくという理解を、私どもも共通でさせていただいております。
そういった中で、この会議の構成メンバーでありますが、県が設置した外部有識者会議でありますけれども、県はどのような考え方で委員の選定を行ったのか、伺いたいと思います。
P.3 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)
◎吉田誠吾副部長(土木部) 委員の選定でございますが、低入札対策等は第三次・新潟県建設産業活性化プランに定める重要な施策の一つでございます。このため、このプランの中間評価会議の委員のかた、また併せて入札制度の前提であります公正性、透明性の観点から、県の入札監視委員会委員長である弁護士のかた、また、民間シンクタンクのかた、NPO法人のかたに参画いただいているところでございます。
P.3 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 この件についてでありますが、地元紙がいろいろ指摘をしている部分について、随時伺いたいと思います。皆さんがたの考え方を伺いたいと思いますが、2月19日の紙面でありましたが、入札制度の見直しに、県の改革の本気度に疑問を持っていると、疑問というふうな大見出し、私に言わせれば大見出しで、まずは、有識者会議の委員に利害関係者である建設業界の関係者が入っていることについて、専門家から改革の本気度を疑問視する声が上がっているとの報道があったわけであります。私はどういう専門的知識を持っているのかというふうなことは、その有識者というものは分かりませんが、学者、識者というのは自分の考え方をいろいろ持っていて、その学説等々、自分の考え方を中心に物をおっしゃるかたでありますから、それが当を得ているかということは、私は非常にそういう意味では、このかただけをいうわけではないですが、それはいろいろな考え方があって、そういう中での発言であります。ですので、そのことをもって紹介するのは、マスコミとは一つの体制に対するいろいろな批判も必要なわけでありますから、それをよしとしないわけではないですが、そういうことで、私は前から主張しているとおり、この建設産業というものは、今ほども第三次・新潟県建設産業活性化プランで、いろいろと建設産業は重要な位置づけだというふうなことも今発言があったわけでありますし、県内の重要産業であります。経済を支えるためのいろいろな指標を見てみてもそういうことでありますが、その現況、あるいは意見を反映させることは当然必要なことであるというふうに考えているのですけれども、土木部としての見解を伺いたいと思います。
P.4 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)
◎吉田誠吾副部長(土木部) 委員の御指摘のとおり、建設産業はわが県において非常に重要な産業でございます。そのため、県におきましても新潟県建設産業活性化プランというものを策定して、事業の推進を行っております。
このたびの低入札対策等につきましては、先ほど申し上げましたとおり、プランの主要施策でございますので、そういった意味で、中間評価会議に参画していただいた建設業関係者のかたにも、当然入っていただくべきだというふうに考えております。
P.4 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 全くそのとおりだと思っています。
次に、その同じ報道の中の話でありますが、最低制限価格の下限が全国で2番めに高いということを上げている。そのことが落札価格を押し上げている可能性があるというふうに報道しているわけであります。これはむしろ工事の品質確保、今ほども申し上げましたけれども、建設産業の持続的な経営を図るための、一つの方法であり、手段であると思います。このことについて特別問題視する必要は、私は全くないのではないかというふうに思っているのですが、皆さんがたはどうお考えでしょうか。
P.4 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)
◎吉田誠吾副部長(土木部) 委員御指摘のとおり、最低制限価格というものは公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)の趣旨であります、工事品質の確保ですとか受注者の適正な利益確保の観点から設けられているものであります。本県におきましては、いわゆるリーマンショックや公共投資減少など、本県建設産業が厳しい経営環境に置かれてきた中で、数次の改定を経まして現行の水準に至ったものと認識しております。昨年4月に国土交通省の直轄工事におきましても、工事品質の確保と担い手育成確保に必要となる建設企業の適正な利潤確保のため、低入札価格調査基準の引き上げが行われており、これを契機といたしまして、全国都道府県においても同様の見直しの動きが広がってきているものでございます。こうしたことから、改めて本県の低入札対策の今後の方向性につきまして、有識者の御意見を頂きながら検証をやっているというところでございます。
P.5 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 それで、さらにでありますが、その地元紙は、行財政改革行動計画に建設産業のコスト縮減に向けて契約手法について検討すると明記をしていると。これは事実でありますが、見直しによって、これも一人のかたの意見だそうですが、億単位の支出削減が可能になるというふうな見方を、その地元紙の中で紹介しているわけであります。これは本来、コスト縮減は工法の工夫だとかあるいは技術力の向上だとか、それから今これから、建設産業の部分にはすでに取り入れられている部分はあるのですが、ICT、AIというふうな先端技術等々を活用しながら、本来はそのことによってその削減を生み出すものだと、私はそう思っています。それで、聖域なき行財政改革といえども、これはそのほうで収拾をするということが当然なのでないでしょうか。財政的理由といえども、ここに踏み込んでいくのは、別問題だというふうに考えているのですが、切り離して考えていくべきだと思っているのです。皆さんの見解を伺いたいと思います。
P.5 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)
◎吉田誠吾副部長(土木部) 入札制度の見直しと財政改革との関係でございますけれども、このたびの財政改革につきましては、投資事業の抑制という中である程度の結果が出ているわけでございまして、入札制度は競争性、公正性、透明性を大前提としたうえで、適正な価格での応札により工事の品質低下を防止し、受注者が中長期的に担い手を育成・確保するために必要となる利益確保を含めて議論されるべきものと考えております。県財政の議論、先ほど言いました億単位のお金がうんぬんとの部分ということとは直接つながらないと考えております。
また、コスト縮減に関しましては、委員御指摘のとおり、工法の工夫ですとか先端技術の活用などで、土木部においては従来から対応してきたところでございますが、今後も有識者の意見を伺いながら、限られた財源をより有効に活用できるよう進めてまいりたいと考えております。
P.5 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 皆さんがたの部としての考え方等々は理解させていただくところであります。
それで、この項目について最後になりますけれども、3月に第2回めの会議を開いて、その結果を踏まえてこの入札・契約制度を検証するということでありますが、有識者の意見を今後どのように取り扱って、最終的に皆さんがたが決めなければならないわけであります。そのところをどういうふうなことでやっていくのか、伺いたいと思います。
P.5 ◎答弁 吉田誠吾副部長(土木部)
◎吉田誠吾副部長(土木部) 頂いた委員の皆様の御意見の取り扱いについてでございます。委員の皆様がたからは、さまざまな視点から幅広く意見を頂くこととしておりまして、頂いた意見につきましては考慮すべき要素について、今年度内に概要としてまとめて県のホームページ等で公表する予定としております。その後、会議で頂きました意見をバランスよく組み立てて、県としての方針を示してまいりたいと考えております。
P.6 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 次の質問に移ります。土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)の件について、若干伺いたいと思います。台風19号などの大雨によって土砂災害の犠牲者が非常に多く発生したわけでありますが、事前に定めておいた土砂災害警戒区域外でだいぶ発生したというふうな事実がありまして、台風19号関係だと人家に対する被害や人的被害が 209件、その内、この指定警戒区域外で起きたものが64件というふうな、国土交通省からの資料があるのです。そういうことで、かなり区域外で起きているということで、国あるいは赤羽国土交通大臣が記者会見で被害状況を検証し、防災対策を見直すというふうな考え方を示して、その後、国土交通省の中において社会資本整備審議会だとかというところで議論をされていて、国土交通省は土砂災害警戒区域等の精度向上を図っていくというふうなことが報道されているわけであります。現在、それはどういうふうに動いているか、その状況について伺いたいと思います。
P.6 ◎答弁 三木公一砂防課長
◎三木公一砂防課長 土砂災害警戒区域等の精度向上の方向性についてですが、委員御指摘のとおり、昨年の台風19号に伴う豪雨等によりまして、全国各地で土砂災害警戒区域外において土砂災害が発生しております。この現状を踏まえまして、対応すべき課題や実施すべき対策等について検討するために、国土交通省が学識経験者や被災地の首長で構成される土砂災害防止対策小委員会を設置しまして、昨年12月から本年3月にかけて議論されているところであります。
小委員会の中では、高精度な地形情報を用いて箇所の抽出を行う等の区域指定の精度向上や区域の認知度を向上させる重要性について議論されております。なお、検討された内容については、土砂災害防止のための対策に関する基本的な事項であります、土砂災害防止対策基本指針の変更に反映されることとなっております。
P.6 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 そんなふうに、砂防課長の答弁のとおりに動いているというふうなことでありますが、この精度を高めるという意味ですよね。いわゆるソフト事業のほうの、土砂災害防止法に基づいて、気象庁だとかあるいは都道府県だとかと一緒になって、適宜にちょうどいいタイミングで、早くても遅くてもというふうなものを含めて、タイミングが合わなかったというケースが非常に見られたということで、その辺のところをソフト事業のほうで改善を、どのタイミングですればいいかということをきちんとやりなさいと、やっていくということ。それからハード事業の部分はそのとおりでありまして、精度の問題。これはどういうふうなことでと分析をしながら、きちんとした対応をしなさいということだと思っていますが、今、砂防課長から答弁があったことを踏まえて、本県はどのようにこれから進めていくのか。まだ指針がはっきり出ていないところもあるのですが、おおよそのところは今年度中に出るということなので、大体詰まっているように思うので、今後どうしていくか、基本的な姿勢を伺いたいと思います。
P.7 ◎答弁 三木公一砂防課長
◎三木公一砂防課長 国の方針を踏まえた本県の土砂災害防止法の進め方についてですが、県といたしましては、小委員会の検討結果や方針等をよく確認したうえで、精度向上への対応の検討や区域の認知度向上を含めた警戒避難体制の強化への支援を進めてまいりたいと思っております。
精度向上の対応につきましては、国土地理院の持つ高精度の地形図データを用いまして、全県について警戒区域の抽出で漏れがないように調査を実施することとしておりまして、今年度から来年度にかけて行っているところであります。また、土砂災害警戒情報等につきましては、メッシュが5キロメートルから1キロメートルになったことと、あとは、今までの多くの土砂災害の経過といいますか、データを生かしまして、今、発令情報の検討も来年度にかけて行う予定であります。そういうことを含めて、引き続き土砂災害から県民の安全を守るために、土砂災害防止法の趣旨に基づき、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
P.7 ◆質問 小野峯生委員
◆小野峯生委員 そうしますと、今の答弁ですと、国土地理院の高精度なものを用いて、今年度と来年度いっぱい、もう1年くらいでその調査が終わると、本県は。そういうふうな理解ですよね。それでよろしいですね。
それで、今のところ本県の土砂災害の警戒区域の指定は、1万 4,100か所くらいあるのですかね。内訳は、急傾斜地が 7,300か所くらい、土石流 5,354か所、地滑り 1,447か所。その内に特別警戒区域が 8,982か所あるというふうなことでありますけれども、これは、そういうふうなことを詰めていくと、まだ調査が、本年度と来年度ですから、はっきりしていないのだと思いますが、皆さんがたはおよそどれくらいこれが増えるような感じでいますか。その辺の、感覚的でもいいのですが、あるいは詰まっているところがあったら1年くらいかけてやっているのであれば半分程度。半分まで満たないかもしれませんが、あるわけでありますけれども、その辺のところは、本当にすごく増えるものなのかどうなのか。あるいは、そのためのまたいろいろな住民説明会等々を、やはり開かなければいけない。それがハザードマップ等々にやはり反映されなければいけないということになるわけでありますが、その辺のところはいかがでしょうか。お答え願えますか。お答えできる範囲でけっこうです。
P.8 ◎答弁 三木公一砂防課長
◎三木公一砂防課長 昨年5月に1万 4,110か所の指定がひととおり終わりました。国でも今年度中にすべての基礎調査の結果がまとまるという予定で、各都道府県がやっているところです。これを受けて、今度は2巡めの調査ということで、今ほど申し上げましたように、地図の精度をさらに上げた形で、もう一回全県くまなく見ることと、あとは、そうしたところであってもまたさらにその近辺で開発が行われていないか、あるいは変状がないか、そこをこれから2巡め調査としておおむね5年くらいかけてやっていくということで考えています。ですので、ここから先どのくらいのものが出るかということにつきましては、正直のところ、まだ分かりませんが、当初、土砂災害の危険箇所というものは、 9,000か所程度あったものが今、約1万 4,000か所になって、これでほとんど拾い上げているというふうに我々は考えているのですけれども、万が一またそういう地図の精度の向上によって出てくるようなことがあるかもしれないということで考えております。